
途切れた想いを繋ぐ
- 楽しい時を生み出す有田焼の器 -
大勢が集い賑やかに食卓を囲む風景こそ、祖父や父が望んだものだと考えた藤本さんは、自社ブランド「si ku mi」を生み出した。器を介して楽しい食卓を提供し、人と人の繋がりを大切にしてもらいたいという想いが詰まっている。そこには、中高生の時に両親を失ったことで、賑やかな食卓の機会が減ってしまったという原体験があった。
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つくり手のストーリーには、
さまざまなエッセンスが織り交ぜられています。
贈る相手のことを思いながら、
重なる部分に目を向けてみてください。
「なぜこのつくり手のものを選んだか」
「どのような理由で贈ろうか」を考えながら、
ストーリーをじっくり読むことで、きっと世界に一つだけの贈る
理由が見つかるはずです。
大勢が集い賑やかに食卓を囲む風景こそ、祖父や父が望んだものだと考えた藤本さんは、自社ブランド「si ku mi」を生み出した。器を介して楽しい食卓を提供し、人と人の繋がりを大切にしてもらいたいという想いが詰まっている。そこには、中高生の時に両親を失ったことで、賑やかな食卓の機会が減ってしまったという原体験があった。
北洋硝子の「津軽びいどろ」は、十数年前の苦境を乗り越え、今や国内外から注目される存在となった。青森の四季を色で表現するために、常務取締役の中川さんが長い年月をかけて妥協せず挑み続け、100色を超える美しい彩りを実現。その鮮烈な世界観は若い世代の「自分も作りたい」という思いも呼び起こし、未来への希望を紡いでいる。
ブナコの倉田さんは、地元青森のブナ材を活用した技術と家業の想いを受け継ぎ、若くして社長に就任した。社員からの反発や業績不振を乗り越えるため、新たな商品開発や果敢な刷新を行い、結果を出すことで信頼を築いてきた。その根底には、家族や社員、会社を応援してくれる人たちを“がっかりさせたくない”という強く温かい想いがある。
「地域の人の暮らしを支えたい」という想いから始まった坂利製麺所は、国産小麦100%で手延べ素麺を作り続けている。業界の慣習や社会の風潮に流されず「安全で美味しい食」を追求してきた。自分たちが正しいと思うことを貫き、人への愛情が根底にある。
石橋鉄工所は金属加工の技術を活かし自社ブランドを立ち上げた。その根底には、2代目経営者である石橋さんの”今はまだ無いモノ”を作ることが好きだという価値観がある。過去の経営危機の際も、昼は本業の仕事をしながら、夜はまだ見ぬカフスを作るための研究を行うという生活を1年以上続けた。そんなスタンスで仕事をする石橋さんの周りには自然と人が集まってくる。
杉浦さんは、日本ならではの製法により生まれるタイルの奥深さを味わってほしいと思い、自社ブランドを開発した。入社直後は経営状況が良くなかったが、そうした困難や変化のある毎日も前向きに楽しみながらモノづくりを行ってきた。その根底には、会社を守っていきたいという幼少の頃から変わらない想いがある。
穏やかな口調で飾らずに話をする小宮さんは、経営が苦しかった時も”なんとかなる”と思い仕事をしてきた。そう考えるようになったのは、世の中、大概なことは”なんとかなる”ことをインド旅行で学んだから。そんな小宮さんにとって、品質をないがしろにすることは”なんとかならないこと”。だから会社を急成長させることを優先するのではなく、品質にこだわり美しい傘を作ることを優先している。
若林さんは成果へのこだわりが強い。大学時代、より厳しい環境である体育会を選択したのも、やるからには成果を出したいという想いが強いから。その根底には、親がお金を出してくれているという感謝の気持ちがある。家業を継いでから、難しい経営環境下だったため、変えたことは色々あるが、人への感謝の気持ちを持つことは、経営方針として絶対に変えないもの。
自分に関わってくれる全ての人を幸せにしたいと願い、タイルのブランド開発を進めている鈴木さん。その想いの背景には、経営難の時期を乗り越えた経験がある。当時、お客様だけを向いて仕事をしていたが、それではダメだということに気づいた。そこに気づくことができた理由は、人のために仕事をしていた父や人から慕われていた祖父の存在があったから。