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終わりなき努力<br> - パイオニアが生み出す琉球ガラス -

沖縄本島中部の東海岸に位置し、”さんごの島”という意味をもつ沖縄の言葉「うるま」から名付けられたうるま市。

そのうるま市で2000年に創業した匠工房は、琉球ガラスの企画、製造、販売を行っている。創業者の松田英吉さんは、”新しさ”を実現するために愚直に努力し続ける方だ。

私たちがよく目にする琉球ガラスのデザインの多くは、そんな松田さんの努力によって生み出されたものだった。そして、そこには匠工房ならではのモノづくりのこだわりがあった。

 

新しさを生み出すための努力

松田さんが、琉球ガラスと出会ったのは大学時代。

「たまた自宅の近くでアルバイトを募集していた工房があったので、履歴書も何も持たずに飛び込んだんです。そしたら社長がいて『明日から働きにきなさい』となりました」

大学を卒業後もその工房で働き、結果的に9年間働いた。その後、仲間と一緒に自分たちの工房を立ち上げた。

「9年いた工房では、決まった商品をいかに量産するか、という仕事になっていた。そういう仕事ではなく”自分たちが作りたいと思うものを作りたい”と思ったんです」今でこそ当たり前になったが当時では珍しかった、琉球ガラスに名前をつけて売る、ということを始めたのも松田さんたちだった。

そして仲間と立ち上げた工房の解散を機に、2000年に匠工房を創業した。

「他社では作ってない商品を作りたいと思っています。例えば、他社で使ってない素材を使ったり、他社商品にはないデザインをしてみたり」

私たちがよく目にするグラスの上半分が透明、下半分に色がついている琉球ガラスは、匠工房のさざ波シリーズという商品が一番最初に取り入れたデザインと技術だ。

匠工房が、そうした”新しさ”を実現できるのは、愚直に努力し続けることで、目の前の目標を達成しようとする松田さんの仕事に対するスタンスがあるからだ。

 

積み上げた先にあるもの

松田さんは、小学生や中学生の時にやっていたスポーツで、周囲から推薦されてキャプテンになることが多かった。

「出来ないことがあると、出来るようになりたい。だから一生懸命努力し続ける。そういう所を周囲の人が認めてくれたのかもしれません」

松田さんのこうしたスタンスは今も変わっておらず、それが匠工房のモノづくりの根底にある。「何かをやる時は、常に目標を持ってやります。ただ、出来るかどうかわからないことではなく、努力すれば実現できることをまず目標におく。それが実現できたら次の目標を持つ。10年とか20年先の遠いことは、あえてあまり考えないようにしてますね」

積み上げてきた努力の先に”新しさ”が生まれる、ということだと感じた。

「生産する際に、機械を使うことはしない。手作りの部分で止めておきたい。仕上げの工程でもあるガラスを切り離すカッティングを機械でやる会社もあるが、自社は手でやっている。理由は、職人の技術を失いたくないから」

技術を残し、そして伸ばしながら、まさに”人の手”で新しさ生み出すのが匠工房なのだ。

 

絶えることのない挑戦

- 匠工房で松田さんが今後実現したいと思っていることとは -

「元々、自分がベースのデザインをやってきたんです。ただ、自分がベースでやり続けると限界がくるじゃないですか。だから若い世代の職人の意見を取り入れながら、若い世代の個性を世の中に出していきたいなと思うんです」琉球ガラス業界のパイオニアとして、結果を出してきた松田さんだがフラットに”現状”を捉えている。

「ひとりの力は、ひとりの力にしかならない。今、工房には十数名の職人がいるので、その職人の力を調和して引き出しながら、組織としての力がプラスアルファになっていけば良いと思うんです」

そんな松田さんにとって、琉球ガラスの面白さは「終わりがないこと」だという。

「琉球ガラスには、こうしなきゃいけないというルールがない。だから、デザインも永遠に尽きない。デザインだけなく、技術や設備も新しいものをどんどん取り入れていきたい」

長い時間の中で、着実に積み上げられてきた技術。その技術をもとにデザインされた琉球ガラスを工房で見た時、細やかなで繊細な美しさに思わず言葉を失った。

匠工房の琉球ガラスから、松田さんがこれまで培ってきたその技術を感じてみてほしい。